Free thyroxineのradioimmunoassay : 基礎的検討ならびに臨床的評価

概要

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Amerlex FT_4キットによるradioimmunoassayについて基礎的ならびに臨床的検討を行ない,本キットにより測定したFT_4値は甲状腺機能を把握する方法として十分用いうると考えられた。1) incubation時間は60分で良好な結果が得られた。2)遠心分離時の温度は25℃で良好な結果が得られた。3)被検血清量を少なくした時,ならびに高FT_4血清を稀釈した時FT_4の値の測定は正確には行なえないと考えられた。4) intrassay reproducibility, interassay variationとも良好な結果であった。5)回収率は100.8±15.5%(mean±SD)と若干のばらつきがみられた。6) T_3,rT_3との交叉性はみとめられなかった。7)甲状腺機能亢進症,あるいは低下症の治療例はほぼ正常値を示したが,甲状腺機能亢進症あるいは低下症の未治療例とは明らかに区別された。total T_4 とFT_4は有意な正の相関を示した(r=0.96, p<0.001)。euthyroid stateと考えられる妊娠例ではtotal T_4は高値を示したにもかかわらず,FT_4はほぼ正常値を示し,FT_4の測定は妊娠のようなTBGに異常のみられる例で特にその臨床的意義が高いと考えられた。
北里大学の論文
1981-12-31