眼振記録(ENG)上にみられる閉眼時の眼瞼トレモールについて
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概要
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閉限状態での眼振記録(ENG)検査では肉眼的に観察される眼瞼トレモールと一致した波形が垂直誘導にしばしば記録される。その波形を眼瞼トレモール波(LT)と呼ぶ。LTはENG記録の判読に際して眼球運動か,眼瞼運動かの判定にしばしば問題となる。そこで,ENG検査を行なった1,196例を対象としてLTの特徴,出現頻度と年齢,特定疾患との関連性の有無などについて検討し,次の結果を得た。(1)LTの大部分は周波数1〜4Hz,振幅120〜300μVの範囲にあり,年齢及び特定疾患との関連性は認められなかったが,60才以上の高齢者では6Hz以上のLTが特に稀であった。(2)LTは限瞼の圧迫で消失し,暗算負荷で増加した。(3)LTはENG記録の上で,眼球上転の方向へ向かうので眼球運動との関係を調べた。(4)LTの約17%は水平性眼振と完全に同期し,約7%は部分的に水平性眼振と同期して出現した。(5)LTと垂直性眼振との相違点について検討した。
- 北里大学の論文
- 1981-08-31
著者
-
伊保 清子
北里大学病院臨床検査部
-
徳増 厚二
北里大学
-
徳増 厚二
北里大学医学部・耳鼻咽喉科
-
伊保 清子
北里大学病院 臨床検査部
-
伊保 清子
北里大学病院・臨床検査部聴覚平衡機能検査室
-
笹原 絹代
北里大学病院・臨床検査部聴覚平衡機能検査室
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