3次元システムによるクラウンの測定法ならびに設計法
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概要
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非接触式3次元測定機による高精度の歯冠形態の測定方法と,得られたデータによるクラウンのCAD設計について検討をおこなった。今回の測定法では,従来の一般的なXまたはY座標のいずれか1方向のスキャンデータを入力する1方向方式に対して,2方向3分割方式を試行した。すなわち測定領域を歯冠の中央部と左右側面部に3分割し,中央部はY座標方向スキャン,左右はX座標方向スキャンにより入力してこれらを後に合成する方法である。この方法により1方向方式では粗くなっていた左右側面部の測定精度が向上した。精度を比較すると1方向方式では±150μmの誤差を生じたのに対し,2方向3分割方式での誤差は今回使用した3次元測定機の機械精度±25μmと同等であった。またCADによるクラウン設計では支台歯に適合する模型を制作するのではなく,一般的な人工歯形態を前記の2方向3分割方式により測定して得たデータをデータベースとし,これに変形,修正を加える流用設計により任意の支台歯に適合できるかの検討をおこなった。歯冠形態の最適位置,サイズの決定は隣接歯とのコンタクトポイントの設定,咬頭高さの合わせ込み,マージンラインと最大豊隆線との相対位置バランス等によりおこなった。また対合歯との咬合関係はFGPデータを用いて重複部を修正した。その結果,データベースを使用する流用設計によりクラウンモデルをCAD上に作成することができた。
- 明倫短期大学の論文
著者
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佐野 裕子
明倫短期大学歯科技工士学科
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下河辺 宏功
明倫短期大学
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佐野 裕子
明大技
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内田 安信
明倫短大技
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内田 安信
明倫短期大学
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神田 俊昭
財団法人歯友会歯友歯学会附属医療機材研究所
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根岸 政明
財団法人歯友会歯友歯学会附属医療機材研究所
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根岸 政明
歯友会
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神田 俊昭
歯友会
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下河辺 宏功
明大技
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古沢 康仁
歯友会
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古沢 康仁
財団法人歯友会 歯友歯学会附属医療機材研究所
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下河辺 宏功
明倫短期大学 歯科衛生士学科
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佐野 裕子
明倫短期大学図書館
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