新しく開発した歯科用CAD/CAMシステムにおけるブリッジの3次元測定誤差

概要

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著者らは前報で新しく開発した歯科用CAD/CAMシステムによりチタンクラウンの臨床応用に成功したことを報告した。現在,本システムを使ってブリッジの製作を試みているが,3次元測定の精度は補綴物の大きさに依存するので,ブリッジの場合の精度は単冠より劣ることが考えられる。そこで本研究は補綴物の大きさによる3次元測定誤差の影響について調べた。単冠の支台歯を想定した球体(R5)のスチール製治具を作り,テーブル上の規定点(a)に固定した。また,ブリッジを想定し,治具を10mm間隔でそれぞれ(b),(c),(d),(e)に移動した。各位置に治具を固定後,レーザ光による非接触式のSurveyor1000(マツオ製)にて3次元測定をおこなった。マージンラインとしては辺縁部から12点を任意に選択し滑らかなループ曲線を作成した。誤差は3次元測定データを,正である幾何形状のデータに重ね合わせることにより算出した。その結果,以下の知見が得られた。1) ブリッジを想定し,2つの球体面測定データを合成した場合の測定誤差は,配置間距離に対して40mm以内ではその影響を受けなかった。2) 単冠を想定した単体の球体面測定の誤差と,ブリッジを想定した2つの合成データによる測定誤差の間に差は認められなかった。3) マージンラインについては,CAD上で設計した場合の誤差は球体面の測定誤差より劣っていたので,辺縁部に50μmの研摩代の必要性が考えられた。4) 以上の結果から本システムによるブリッジ製作の可能性が示唆された。
明倫短期大学の論文

新しく開発した歯科用CAD/CAMシステムにおけるブリッジの3次元測定誤差

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