ミニチュアブタの黄体開花期におけるプロスタグランジンF_2α連続投与が血中性ステロイドホルモン濃度および腟内生理諸性状に及ぼす影響

概要

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PGF_2αの単独投与が血中性ステロイドホルモン濃度の動態および腟内生理諸性状に及ぼす影響について検討した。供試動物は,本学家畜繁殖学研究室にて飼育管理されている正常な発情周期を示すミニチュアブタ10頭を用いた。PGF_2αは,クロプロステノール0.25mg/ml含有しているものを用いた。PGF_2α投与は,試験区として,(1)1.0mgの単回投与,(2)0.5mgの2回投与,(3)1.5mgの2回投与,(4)1.0mgの3回投与に区分し,対照区として生理食塩水投与区とした。いずれの投与区においても黄体開花期(Day7 ; 排卵日=Day0)より,腟前庭粘膜下へ投与した。その結果,PGF_2α投与区(1),(2)においては1頭を除いた他の個体は19.7±0.7日(Mean±SE)であった。しかし,PGF_2α投与区(3)および(4)において,発情周期は排卵日より12.3±0.3日であり,対照区(18.7±0.9日)と比較して有意(P<0.05)に短縮を示した。また,これらの投与区においての腟垢内剥離上皮細胞の出現率および腟内電気抵抗値も正常な個体の発情期と同様の結果を示した。以上のことより,ミニチュアブタにおいてPGF_2α投与により発情周期を短縮させることは可能であり,本法を用いての発情および排卵の同期化へ応用が示唆された。
東京農業大学の論文
2005-09-30