ウサギの精液性状と乗駕行動に対するCPおよびTDNの影響

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ウサギの精液性状と乗駕行動に対するCP, TDN量の影響について以下の2試験を行った。試験1では,約12カ月齢の成熟雄ウサギ8頭を供試し,飼料中のCPとTDN量の差に関してCP 12%,TDN 55%とCP 16%,TDN 65%の比較について2回の試験を行った。高温環境下(26.8±0.2℃)での第1試験では平均体重が両区共に減少し,乗駕行動は認められず,精液は採取できなかった。適温環境下(20.2±0.6℃)で行った第2試験では,後肢に不都合が生じたウサギを除いて全ての個体で乗駕行動が認められ,採取精液は一般的な性状値の範囲内にあり,差は認められなかった。試験2では,約12カ月齢の成熟雄ウサギ12頭を供試し,CPとTDNの摂取量の影響を比較した。CP 12%,TDN 55%の飼料を自由摂取とした対照区と摂取量を60%に制限した制限区の2区を設けた。栄養摂取量の少ない制限区では増体量が低下したが,対照区では変化が認められなかった。乗駕行動は全ての個体で認められ,採取精液は一般的な性状値の範囲にあり,試験区間に有意差は認められなかった。本試験成績から増体量はCPとTDNの摂取量の低下で減少するが,飼料中のCPおよびTDN量は高温環境下の乗駕行動を高めることはできず,さらに今回試みた範囲での飼料中栄養量の変化では精液性状に影響しないことが示唆された。
東京農業大学の論文
2007-06-20

ウサギの精液性状と乗駕行動に対するCPおよびTDNの影響

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