ラットの3種の食糞阻止器具の比較について
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概要
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食糞阻止器具の違いがラットの増体量およびこれら器具によって食糞を阻止したラットから得られる糞(通常糞と含水糞)の肉眼的性状に及ぼす影響を検討するため筒型ケージ、テイルカップ、金網ジャケットを用いた試験を行った。その結果、対照区に比べて今回用いた阻止器具による食糞阻止区はいずれも増体量が有意に低下した。しかし、阻止区間には有意の差は認められなかった。対照区に比べ食糞阻止区の増体量が少ないことは、今回用いた3種の器具に共通しており、含水糞の摂取阻止によるものと推察された。また、各食糞阻止区で得られた糞を通常糞と含水糞に分類した結果、テイルカップ区が最も含水糞が多くなった。これは、糞の採取法が他の方法に対して密閉型のため、糞の水分蒸発が押さえられるのみでなく、含水糞の発酵臭が通常糞に移るため、分類の際に誤認識してみかけの量が増えたものと思われた。また、金網ジャケット区では糞、尿およびこぼし飼料の分別が困難であった。これらに対して筒型ケージの使用は、食欲を若干低下させるが糞の肉眼的性状における分類が容易となり、糞の化学成分分析を通常糞、含水糞として区別して行うことができる。日本家畜管理学会誌、36(2) : 69-75、2000 1999年7月26日受付2000年4月26日受理
- 日本家畜管理学会の論文
- 2000-08-25
著者
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池田 周平
東京農大農
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池田 周平
東京農業大学農学部畜産学科
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池田 周平
東京農業大学農学部 畜産学科
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祐森 誠司
東京農業大学農学部畜産学科
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栗原 良雄
東京農業大学農学部畜産学科
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伊藤 澄麿
東京農業大学農学部畜産学科
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栗原 良雄
東京農業大学
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伊藤 澄麿
東京農業大学畜産学科
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祐森 誠司
東京農業大学
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池田 周平
東京農業大学農学部
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