豚サイトメガロウイルス主要カプシド蛋白コード遺伝子の同定
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概要
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豚サイトメガロウイルス(PCMV)の主要カプシド蛋白(MCP)をコードする遺伝子(4,026塩基対)を同定した.MCPは1,341アミノ酸で構成される推定分子量151,456Daの蛋白であり,他のヘルペスウイルスMCPの分子量に近似していた.MCP遺伝子間の距離解析から,PCMVはヒトあるいはマウスサイトメガロウイルスよりもヒトヘルペスウイルス6型と7型に近縁なベーターヘルペスウイルスであることが確認された.PCMV感染豚血清は大腸菌で発現させたMCPに反応せず,その体液性の免疫原性は低いことが示唆された.MCP遺伝子の塩基配列から3種類のプライマーペアを設定しPCR法に応用した.この方法ではいずれの野外分離株も検出可能であり,効率の悪いウイルス分離に代る感染診断法として有望であると考えられた.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 2001-06-25
著者
-
杉井 俊二
大阪府立大学農学部獣医微生物学講座
-
堀本 泰介
東京大学医科学研究所ウイルス感染分野
-
RUPASINGHE Vasantha
大阪府立大学農学部獣医微生物学教室
-
堀本(岩附) 研子
東京大学医科学研究所ウイルス感染分野
-
杉井 俊二
大阪府立大学大学院獣医微生物学研究室
-
Sugii Shunji
Laboratory Of Veterinary Microbiology Division Of Veterinary Science Graduate School Of Agriculture
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