14日齢発育鶏卵における強毒トリインフルエンザA型ウイルス選択機構(短報)
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概要
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発育14日齢鶏卵ではトリインフルエンザの強毒変異ウイルスが選択的に増加する。したがって, 発育鶏卵が自然界における家禽ペストの発生に何らかの役割を果たしている可能性がある。本研究ではその選択機構を明らかにする目的で, 10日齢卵と14日齢卵の漿尿液のウイルス赤血球凝集蛋白(HA)開裂酵素の活性を比較した。合成ペプチドを基質にして測定した酵素活性は14日齢卵の漿尿液で高く, しかもHAを分解変性することが判明した。したがって, 14日齢卵内では弱毒ウイルスは漿尿液中で不活化されるために増殖し難いのに対し, 漿尿液のみならず胎児内でも増殖できる強毒変異ウイルスはその酵素による不活化の影響が少ないため優勢に増殖するものと考えられる。
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1998-02-25
著者
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