トリインフルエンザウイルス超強毒株赤血球凝集素に見られた独特な開裂部位アミノ酸配列およびその開裂性
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概要
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鶏に対して非常に強い病原性を示すトリインフルエンザウイルス A/turkey/En-gland/60-92/91(H5N2)の赤血球凝集素(HA)開裂部位のアミノ酸配列 R-K-R-K-T-Rは, H 5強毒ウイルスの共通配列 X-X-R/K-X-R/K-Rとは異なっているため, そのHAは部分開裂性を示すものと推測された. 本ウイルス株の鶏胎児細胞でのHA開裂性を調べたところ, 予想に反しほぼ完全な開裂性を示した. この結果は基質の種類によっては開裂部位カルボキシル末端から2番目の非塩基性アミノ酸は細胞内聞裂酵素の認識および触媒作用に何ら影響を及ほすものではないことを示した.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1995-10-15
著者
-
堀本 泰介
東京大学医科学研究所ウイルス感染分野
-
堀本 泰介
アメリカ聖ジュード小児研究病院
-
伊藤 寿啓
北海道大学獣医学部
-
Alexander Dennis
イギリス中央獣医研
-
河岡 義裕
アメリカ聖ジュード小児研究病院
-
伊藤 寿啓
北海道大学獣医学部家畜衛生学講座
-
河岡 義裕
St. Jude Children's Res. Hospital
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