牛スラリーへ浸漬された雑草種子の生存率に及ぼす温度および浸漬時間の影響
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概要
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スラリーを経申した外来雑草種子の圃場への侵入を遮断するため,スラリー中の雑草種子が死滅する条件を明らかにする目的で実験を行った。6種類の外来雑草種子(ワルナスビ,アメリカイヌホオズキ,イチヒ,ヨウシュヤマゴボウ,ハリヒユ,ホソアオゲイトウ)を脱イオン水または,牛スラリーへ浸漬し,それぞれの処理における温度と浸漬時間が種子の生存率に及ぼす影響を調査した。脱イオン水では,55℃以上であれば1日の浸漬でほぼ全ての種子が死滅した・牛スラリー中では,50℃では1日,45℃では9日間の浸漬でほぼ全ての種子が死滅した。本実験で最も熱耐性が強いと考えられたワルナスビについて,45℃スラリー処理の浸漬時間と生存率との関係をロジスティック回帰式で解析した結果,生存率が10%となる浸漬時間の95%信頼区間は7.0-8.4日と推定された。以上の結果から,雑草種子を死滅させるために必要な牛スラリーの滞留時間は,50℃以上では1日,45℃では9日以上と言えた。
- 日本草地学会の論文
著者
-
西田 智子
畜産草地研究所
-
黒川 俊二
畜産草地研究所
-
北原 徳久
畜産草地研究所
-
吉村 義則
畜産草地研究所
-
渡辺 修
Naro(独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構)近畿中国四国農業研究センター
-
西田 智子
畜草研
-
渡辺 修
畜産草地研究所
-
柴田 昇平
畜産草地研究所
-
渡辺 修
信州大学農学部
-
吉村 義則
近畿中国四国農業研究センター
-
西田 智子
畜産草地研究所:(現)農林水産省農林水産技術会議事務局
-
柴田 昇平
近畿中国四国農業研究センター
-
北原 徳久
畜産草地研究所:(現)日本草地畜産種子協会九州試験地
-
黒川 俊二
畜産草地研究所:(現)中央農業総合研究センター
-
西田 智子
独立行政法人農業技術研究機構畜産草地研究所
-
黒川 俊二
農業技術研究機構 畜産草地研
-
黒川 俊二
畜産草地研究所:(現)中央農業研究センター
-
西田 智子
農水省
-
渡辺 修
岐阜大
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