「発達と教育」を基礎づける人間学について
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概要
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本稿では,まだ新しい分野としての発達人間学と発達教育学の特徴について考察した。教育人間学や哲学的人間学と異なる発達人間学の存在理由は,人間のもつ「発達の力」の力強さとそのバランスの健全さを信頼するところにある。教育によってこそ人間は人間へと形成されるという観点ではなくて,放っておいても大筋で健全な人間が発達するという観点の強調がここにある。発達とは発達課題達成の過程であり,生活とは生活課題達成の過程であるととらえる。この課題達成は,おおむね,放っておいても行われる。しかし,失敗や挫折や行きづまりに直面したりそうなる危険性がある場合もある。この際,一人立つための力をつけて,課題達成をするために教育的ニーズが生起する。このニーズに応えて,支援としての教育が必要となり,ここに発達教育学が成立する。発達人間学は人間の内なる肯定的なものを確信するところから出発する。その人間観から発達教育学の視座が生まれる。それゆえに,発達教育学は,人間への深い信頼の上に構築されるものである。Die Anthropologie fur die Entwichklung und Erziehung werden auf zwei Ebenen wirksam:einmal als einer Entwichklungsanthropologie,zum anderen als einer Entwichklungspadagogik.Die Arbeit ist in zwei Teile gegliedert.Fur erste Teile handelt es in diesem Essay sich vor allem um folgende Akzente.1.Vertrauen zu der Entwicklungskraft und dem Entwicklungsgleichgewicht 2.“Achse”der Entwichklung 3.“Paradigm shift”der Entwicklungstheorie 4.eine prinzipiell unbegrenzte Menschenfahigkeit.Fur zweite Teile:1.initiierende Entwicklungsaufgaben und Erziehung vom Kinde aus 2.allgemeine Entwicklungsgesetzlichkeiten und Neuleistungen 3.Sozialisationsprozesse 4.Erfordernis zur Erziehung 5.Inhalte der Wurde der person.
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