障害児教育における歴史哲学的視座

概要

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障害児教育の領域において,教育学が心理学や医学に対して相対的に異なってもっている守備範囲は,当為性にかかわる問題である。この人問に関する当為の問題を考えるに際して,歴史的に変わりにくいものを直視したうえで,それを超克するための思想が必要となる。その観点から,いつ,どこで,だれが,何をしたかというような特定の時に,特定の場所で,特定の人物が,特定の事をしたことの知識の集積を歴史的に行うことではなくて,いつでも,どこでも,だれでもある問題に直面したらどう対応してきたかということに焦点づけられた歴史哲学的視座が,現在の障害児教育問題解決の手段として有益であることを考察したい。障害児教育の領域は,教育のなかではかなり学際的傾向の強い領域である。それがゆえにかえって,個々の専門領域の相対的独自性が求められる領域でもある。障害児教育の領域における障害児教育学の課題を考察するに先だって,教育学全体の中での障害児教育学の位置と役割の確認からはじめた。その後,障害児教育学における歴史哲学的視座の必要性へ論を進めた。そこではまず,歴史学と哲学および歴史哲学の相対的差異を一瞥した。それをふまえて,障害児教育領域において変わりにくいもののあることを直視した上での,新しい展望を歴史哲学的視座から切り開くことのできる可能性へと考察をすすめた。最後に,障害児に対する社会的処遇の歴史や障害児をもつ親の心の変遷において,いつでも,どこでも,だれでも,ある問題に対決した場合に,同じような対応をするということが,社会的レベルにおいても個人的レベルにおいても,案外多いことに着目した。このような制約怪,不遍性が歴史的に存在するので,この要素を現在の障害児教育問題解決へ役立てようとすることが歴史哲学的視座の導入ということになった。Anfangs ist auf den Mangel an ausreichenden Forschungsergebnissen der Geschichts-philosophie mit besonderer Berücksichtigung der Pädagogik der Behinderten hinzuweisen. Es fehlen Forschungen unter anderem über die interdisziplinäre Kommunikation zwischen Geschichtswissenschaft, Philosophie, Geschichtsphilosophie und Behindertenpädagogik. Es handelt in diesem Essay sich vor allem um 8 Akzente.-der Standort der Pädagogik auf der Heilpädagogik,-der Standort der Sonderpädagogik auf der Pädagogik,-Geschichtswissenschaft und Philosophie,-Geschichtsphilosophie und Geschichtswissenschaft,-die Notwendigkeit des geschichtsphilosophische Standpunkt auf der Sonderpädagogik,-die Unveränderlichen in der Geschichte,-die Geschichte der Behinderten in der Gesellschaft,-die Geschichte der Behinderten in der Familie.
大阪教育大学の論文
1981-10-31

障害児教育における歴史哲学的視座

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