マイクロ波プラズマ中に設置した電極の電位がプラズマパラメータに与える影響
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概要
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筆者らは, これまで2重管式同軸線路形マイクロ波プラズマCVD (MPCVD)の研究を行ってきている.本MPCVD装置の放電管部は溶融石英製の外側放電管とステンレス製の内管の2重管構造となっている. 筆者らは, 以前に, 本MPCVD装置において, 空間的アフターグロープラズマ中に設置した基板の電位を変化させることにより, 電子密度, 電子温度は変化させずにイオン衝撃エネルギーを制御できることを明らかにしている.本研究では, 放電プラズマ中に設置されている内管の電位を変化させてもイオン衝撃エネルギーを制御できることを明らかにした. しかしながら, 電子密度, 電子温度は基板電位を変化させたときとは異なる傾向を示した. そこで, 電子密度, 電子温度についてマクスウェル・ボルツマン分布に基づく理論計算を行い, 異なる傾向を示すのは, プラズマ空間電位が約13Vから約4Vと低下するに従い, 電子が高エネルギー側から堆積室壁面で順次消滅し, その結果, 電子の速度分布が変化することにより説明できることを明らかにした.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1996-01-25
著者
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