頚部電気インピーダンスを用いた音声ピッチの推定

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概要

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発声機能障害者のための発声代行装置を開発することは意義深い,喉頭癌等による発声障害者には,現在食道発声法,笛式または電気式人工喉頭発声法などの代用発声法が適用されているが,いずれの方法も発声技術の習得が困難で,発声音の明りょう度も低い,筆者らは先に調音器官の運動から直接音声を合成する発声代行システムを提案したが,音声ピッチを発声者の意志で制御することは困難であった.音声ピッチは合成音声にイントネーションを付け,より自然音声に近づけるために極めて重要である.そこで,声帯の緊張に伴う下咽頭収縮筋の電気インピーダンス変化に着目し,頚部に装着した皮膚電極電位より音声ピッチを推定する手法を提案する.本文はその基礎研究として健常人について音声ピッチの推定を行ったものである.すなわち,日本語母音発声時の音声ピッチと頚部および頬部間電気インピーダンスとの関係を解析し,インピーダンスより音声ピッチを推定するダイナミックモデルを提案する.
1993-03-25

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