下りリンクブロードバンド無線パケット伝送におけるSC/DS-CDMA, MC/DS-CDMA, MC-CDMA方式の特性比較

概要

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本稿では,無線伝送帯域が100MHz程度の超広帯域(ブロードバンド)パケット伝送を実現する下りリンクの無線アクセス方式について特性の比較検討を行った.具体的にはシングルキャリア(SC)/DS-CDMA,マルチキャリア(MC)/DS-CDMA, MC-CDMAの3方式について計算機シミュレーションにより受信パケット誤り率(PER)特性の比較を行った.その結果,広帯域伝搬路においてマルチパスの数が多くなるとマルチパス干渉(MPI)の影響が大きくなるため,SC/DS-CDMAで時間領域のRakeダイバーシチを行うよりもMC-CDMAで周波数領域のRakeダイバーシチを行う場合の特性が優れることが分かった.また,MC-CDMAはSCおよびMC/DS-CDMAに比べて1.8倍から3倍のスループットを実現できること,ガードバンドがサブキャリア当たりの送信帯域の1.5倍程度必要な場合にはMC/DS-CDMAのスループットの方がSC/DS-CDMAよりも高くなることを示した.
社団法人電子情報通信学会の論文
1999-10-15