W-CDMA上りリンクにおけるセクタ間サイトダイバーシチの室内実験結果

概要

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本稿ではマルチパスフェージング環境下における高速TPCを行った場合の上りリンクセクタ間サイトダイバーシチの効果をフェージングシミュレータを用いる室内伝送実験により評価した.実験結果より2セクタ接続で2基地局(BS)と移動局(MS)間のパスロス差Δ_<12>=0dBの場合,セクタ間のサイトダイバーシチはセル間のサイトダイバーシチに比較して合成後の平均BER=10^<-3>を満たす所要MS平均送信E_b/N_0を約1.5dB低減でき,また,同じく1セルサイト接続の場合に比較して約3.5dB所要MS送信電力を低減できることを示した.さらに各BSにおけるセクタ間サイトダイバーシチ合成後の誤り訂正復号後の判定データのFER測定に基づいて目標E_b/I_0を更新するアウターループ制御(本方法は高速追従性を有する可変ステップサイズが伝送路の負荷の増大無しに容易に実現できる)の効果を検証し,1セルサイト接続の場合に比較して平均FER=10^<-2>を満たす所要MS平均送信E_b/N_0を約4.0dB低減できることを示した.
1999-11-26