ブロードバンドDS-CDMAにおける高速送信電力制御を用いるコヒーレントRake受信の室内実験結果

概要

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本報告では, 拡散帯域幅100MHz(チップレート81.92Mcps)のシングルキャリアブロードバンドDS-CDMA(B-CDMA)による最大20.36Mbpsの高速信号伝送について, 受信希望波信号電力対干渉電力比(SIR)測定に基づく高速送信電力制御(TPC)を適用したときのRakeパスダイバーシチおよびアンテナダイバーシチ効果, パスモデルの影響について室内実験により評価した.実験結果により, シングルキャリアB-CDMAにおいて高速TPCを適用することにより適用しない場合に比較して, 2ブランチアンテナダイバーシチ受信を用いる場合, パス数L=2, 最大ドップラ周波数f_D=20Hzにおいて平均ビット誤り率(BER)=10^-6を満たす所要平均送信E_b / N_O(E_b / N_O:1情報ビットあたりの信号電力対雑音電力密度比)を約7dB低減できることを示した.また, アンテナダイバーシチを用いるとき, L=2, f_D=20Hzにおいて平均送信E_b / N_O=6.7(5.0)dBで平均BER=10^-6の高品質な20.36(2.5)Mbps伝送が実現できることを示した.さらに, パス数が12パス程度までのマルチパス環境においてアンテナダイバーシチを用いたとき, BER=10^-6以下の2.5Mbps伝送が実現でき, Rakeパスダイバーシチおよび高速TPCが効果的に動作していることを示した.
2000-02-19