W-CDMA上りリンクにおけるセル間サイトダイバーシチの室内実験結果
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概要
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本報告ではマルチパスフェージング環境下における高速TPCを行った場合の上りリンクにおけるセル間サイトダイバーシチの効果を室内伝送実験により評価した.本セル間サイトダイバーシチアルゴリズムでは,各基地局(BS)の誤り訂正復号後の硬判定データ系列を2つの信頼度情報すなわち,(a) CRCチェック結果(選択切り替え周期(T_<SEL>)単位のフレーム誤り情報)および(b) チャネル符号化のインターリーブ長T_<ILV>での平均受信SIR情報,とともにRNCに有線伝送路で伝送し,RNCにおいて(a),(b)を順次用いて2ステップで選択合成する.実験結果より下記の点について明らかにした.(1) T_<ILV>によらず,T_<SEL>が短いほど,所要MS送信電力を低減できる.(2) T_<SEL>=10 msecの場合,T_<ILV>を長くするほど所要MS送信電力は低減できるものの,T_<ILV>=80 msec以上では,高速TPCに起因してT_<ILV>区間における受信電力のばらつきが大きくなるためにかえって所要MS送信電力は増大する.(3)高速TPCを行ったとき,2セルサイトおよび3セルサイトのダイバーシチを行うことにより,1セルサイト受信の場合に比較してf_D=5 (80) HZのとき平均BER=10^<-3>を満たす所要MS送信電力を約0.8 (0.5) dB, 1.3 (0.8) dB低減できる(T_<ILV>=80 msec, T_<SEL>=10 msec,各BSとMS間のパスロス差は0dB,各BSは2ブランチアンテナダイバーシチ受信).
- 1999-10-15
著者
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福元 暁
株式会社nttドコモワイヤレス研究所
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安達 文幸
NTT移動通信網株式会社
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森本 彰人
NTT移動通信網株式会社ワイヤレス研究所
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福元 暁
NTT移動通信網株式会社ワイヤレス研究所
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樋口 健一
NTT移動通信網株式会社ワイヤレス研究所
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佐和橋 衛
NTT移動通信網株式会社ワイヤレス研究所
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