W-CDMA下りリンク適応アンテナアレイ送信ダイバーシチにおけるRF送受信回路のキャリブレーションの検討

概要

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W-CDMAの下りリンクでの適応アンテナアレイ送信ダイバーシチにおけるRF送受信回路の振幅/位相偏差のキャリブレーション方式が生成指向性パターンおよび移動局(MS)での受信特性に与える影響について室内実験により明らかにした. 実験結果より, (1)適応アンテナアレイダイバーシチ送受信を行う送受信機とキャリブレーション用送受信機の周波数シンセサイザを共通化する方法を用いても, 生成送信指向性パターンおよびMSでの受信SIR, BER特性に対して顕著な改善効果が得られないこと, (2)フェージング変動および通信ユーザ数等に応じて受信および送信レベルが変動するが, 1点の送受信レベルにおけるRF送受信回路キャリプレーションで充分な特性が得られることがわかった. また, 4アンテナ素子の場合, 1点の送受信レベルでの簡易なRF送受信回路キャリプレーションを用いれば, MSでの平均BER=10^<-3>を満たす所要送信SIRを1アンテナ送信に比較してアンテナダイバーシチ有り(無し)のとき約12(14)dB低減できることを示した.
社団法人電子情報通信学会の論文
1999-08-27