対象物操作における把持力生成メカニズム
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
人は様々な対象物を巧みに操作することができる. この対象物操作における把持力生成メカニズムを解明することを目的として, 本研究では, 力覚提示装置(PHANToM)を用いた把持運動計測装置を構築し, 対象物の持ち上げタスクについて計測・解析を行なった. この結果, 把持力の大きさ (初期把持力) を変化させた場合, 把持力のプロファイルは一定のまま, 大きさだけが変化した. また, 対象物の動特性に粘性項を付加することにより実現した3種類の対象物を用いて計測した結果, 対象物の動特性の変化に合わせて把持力が変化した。さらに, 運動開始から約200ms付近までは体性感覚フィードバックの影響を受けないことから, 少なくとも約200ms 付近までの把持力は計画した成分のみであることを示した。以上の結果から, 把持力は対象物の動特性を考慮して計画・生成されていることが明らかになった。
- 2001-03-15
著者
関連論文
- 対象物操作における把持力生成メカニズム
- 力覚提示装置を用いた把持運動制御機構に関する考察
- 把持運動における認知・運動機構の検討
- 筋肉・骨格系の運動制御を行う並列階層制御神経回路モデル (ニュ-ロコンピュ-ティング論文)
- 対象物把持のための手の形状生成モデル
- 手腕運動における視覚的予測と運動制御
- 対象物の認知と手の把持形状の計算との関係 : ヒトの把持運動への計算論的アプローチ
- ヒトの把持運動における対象物の特徴抽出と手形状の形成
- 可操作性を考慮したタスク指向視覚・運動マップの自己組織化
- 手腕運動に関する予測的調節・制御メカニズムの検討
- マニピュレーションタスクにおける手先インピーダンスの繰り返し学習
- ヒトの把持運動制御における対象物認知と把持形状生成
- ヒトの把持運動における力分配
- 粘弾性調節機構を用いた筋骨格系の学習制御モデル
- 動的マニピュレーションにおける目標軌道の生成と制御
- 手先力保持タスクにおける人腕姿勢選択指標に関する考察
- 予測調節機構を用いた内部モデル学習制御に関する研究
- タスク遂行時における人腕姿勢選択原理に関する検討
- Passive Velocity Field Controlを用いた複腕協調制御
- 腕の運動計測と運動制御
- Passive Velocity Field Control の協調ロボット系への拡張
- 冗長自由度を利用したタスク依存型視覚・運動マップの自己組織化