神経回路による速い学習と遅い学習および睡眠学習を組み合わせた素子数削減法
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概要
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神経回路は, 少ないパラメータ数で多くのパターンを学習する能力を持っている.だがこの少ないパラメータでの学習には一般に長い学習時間が必要である.本稿では, 速い適応能力と素子数削減能力を両立させるために, 慎重に中間細胞を割り付けながら少ない細胞数でゆっくりと学習するネットワークと, このネットワークの誤差をすばやく中間細胞を割り付けながら高速に学習して補填するネットワークとを用意し, これらの出力の和を最終出力とする神経回路を提案する.遅く学習するネットワークが学習を完了すると速く学習するネットワークは常にゼロを出力するようになり, その中間細胞も不要となり, 削除される.すなわち, 学習の初期段階からシステム全体での出力誤差は小さく, システムを運用していくに従って内部の実行効率が高まっていく.また, 定期的にパターンの提示を止めて速く学習するネットワークの情報を遅く学習するネットワークに移し変える作業を行い, 速く学習するネットワークの細胞数が多くなり過ぎないようにしてある.これは生物の睡眠行動と類似しているとも言える.計算機実験ではこのネットワークが非常に速い適応速度を実現し, 且つ, 最終的には従来のシステムよりも十分に少ない資源(細胞数)で関数近似能力を持つようになることを示す.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1998-12-12
著者
-
石井 直宏
名古屋工業大学知能情報システム学科
-
伊藤 幸夫
名古屋工業大学 知能情報システム学科
-
山内 康一郎
名古屋工業大学知能情報システム科
-
石井 直宏
愛知工業大学
-
石井 直宏
愛知工業大学大学院 経営情報科学研究科
-
石井 直宏
名古屋工業大学
-
伊藤 幸夫
名古屋工業大学 大学院
-
石井 直宏
名古屋工業大学大学院 電気情報工学専攻
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