画像処理エキスパートシステムIMPRESSにおける少数の設計標本からの手順構成に関する検討

概要

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IMPRESSは, 処理の目的を図形(サンプル図形と呼ぶ)で提示すると, 原画像からその図形を抽出するための画像処理手順を自動的に生成する画像処理エキスパートシステムである.また, これまでに, 原画像とサンプル図形の組(標本と呼ぶ)が複数組入力された場合に, それらのすべてに共通して働く一つの手順を生成する手順集約機能も開発した.しかし, 少数の設計標本から集約を行った場合の手順の有効性に問題があった.具体的には, 集約された手順を標本の母集団に適用したときの性能が, 設計標本に対する性能より大きく低下する場合があった.そこで本論文では, 設計標本に対する平均評価値の母集団に対する平均評価値からのずれを確率的に推定し, それに基づいて手順探索の範囲を決定することにより, 少数標本からも汎化性の高い手順を求める方法を提案する.また, 本論文では, この手法を実際のLSIパッケージ表面上の欠陥抽出手順の自動構成問題に適用し, 従来の集約方法と比較することで手法の有効性について考察する.
社団法人電子情報通信学会の論文
2001-09-01