厚膜レジストの高解像化に関する検討
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概要
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厚膜レジストプロセスにおいて高解像化や高アスペクト化を実現するためのメカニズムの解析は,ほとんどなされていなかった.そこで今回,我々は,厚膜レジストパターン形成において,厚膜レジスト中の水分によるインデンカルボン酸生成への影響を測定し,水分付加プロセスによる高解像度化のメカニズムを検討したので報告する.また,リソグラフィーシミュレーション用の現像速度測定装置,露光中のレジスト反応解析装置,リソグラフィーシミュレーションを用い,厚膜レジストのパターンをシミュレートした.更に,計算結果と実際の形状の比較を試みた.具体的には,ジアゾナフトキノン(DNQ)ノボラック系厚膜用ポジ型レジストを用い,約22μmに塗布,プリベータした後,真空デシケータ中に放置し脱水して,純水に浸漬した場合と浸漬しない場合のサンプルを作成し,露光中の光化学反応測定をするとともに,現像速度データを測定した.求めた露光中のレジスト光化学反応の測定結果より水分によるインデンカルボン酸生成の様子を測定できた.現像速度データをリソグラフィーシミュレータSOLID-Cに入力し,厚膜レジストのシミュレーションを実施し,実際のレジスト像のSEM観測結果と比較した.露光中のレジスト光化学反応の解析結果から,レジスト中の水分量の違いにより,インデンカルボン酸の生成速度及び生成量に影響を与えたことが確かめられた.また,シミュレーションの結果から,レジストを水中に浸漬することで解像度が向上することを確かめた.また,シミュレーション結果と実際のパターニング結果の傾向が一致し,厚膜レジストにおいて,レジスト中にインデンカルボン酸生成に十分な水分量がある場合に解像度が向上することがわかった.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2002-04-01
著者
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