厚膜レジストにおける現像方法の違いによる解像性の検討(電子材料)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
厚膜レジストプロセスにおいて高解像性や高アスペクト比を実現するためのメカニズムの解析は,ほとんどされていなかった.そこで今回,我々は,厚膜レジストのパターン形成において,現像方法の違いによる現像特性を調査し,厚膜レジストに有効な現像方法と現像メカニズムを検討したので報告する.検討にはディップ現像方法,ステップパドル現像方法,振動現像方法,逆さ現像方法に対応した現像装置,現像速度測定装置,マスクアライナー,リソグラフィーシミュレータを用いた.具体的には,ジアゾナフトキノン(DNQ)ノボラック系厚膜用ポジ型レジストを用い,Si基板上に24μmの膜厚で塗布した.次いで,プリベーク後真空デシケータ内に塗布基板を放置し脱水した後,純水に一定時間浸漬した.このサンプルをQuintel社製マスクアライナーQ4000を用いてパターンの転写を行うとともに,現像速度の測定を行った.その結果,得られたパターンのレーザ顕微鏡観察結果から,パターンの解像性,垂直性はステップパドル現像方法が最も高く,次いで振動現像方法,ディップ現像方法,逆さ現像方法の順になることがわかった.そこで,そのメカニズムを各現像方法における現像コントラスト及び活性化エネルギーの比較とレジストパターンシミュレーションを行うことにより考察した.その結果,現像の進行を阻害しパターン形状と解像性の劣化をもたらす要因は,現像中にレジスト内部から発生するN_2による現像阻害の効果と現像液中の溶解生成物による現像阻害の効果であることがわかった.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2003-01-01
著者
関連論文
- ノボラック系ポジ型レジスト中の感光剤量の相違による現像特性
- ノボラック系ポジ型レジスト中の感光剤量の相違による現像特性(半導体材料・デバイス)
- ホトリソグラフィ用化学増幅レジストのシミュレーションパラメータの推算
- 液浸リソグラフィ用レジスト材料の評価技術
- 厚膜レジストにおける実測溶解速度を用いたプロキシミティ・リソグラフィ・シミュレーションの検討
- P.E.B.プロセスにおけるホトレジストの感光剤の拡散長の推算
- ホトレジスト現像パラメータ測定システムの開発
- ホトレジストの感光パラメータ(A,B,C)測定装置の開発
- ホトリソグラフィにおける実測溶解速度を用いたデフォーカスシミュレーションの検討
- 厚膜レジストにおける現像方法の違いによる解像性の検討(電子材料)
- 厚膜レジストの高解像化に関する検討
- レジスト開発用液浸ステッパ「AMPHIBIAN」 (全冊特集 ナノプロセス時代の半導体製造装置)
- 厚膜レダストにおけるプリベーク条件が解像性に与える影響(電子材料)
- 電子線リソグラフィシミュレーション用現像パラメータ測定システムの開発
- リソテックのナノインプリントプロセス最適化技術 SU-8のナノインプリント適用を検証 各工程の温度管理でプロセスを最適化 (特集 ナノインプリント技術)
- EUV対応化学増幅レジストの脱保護反応の解析 (全冊特集 新材料の導入と半導体製造装置) -- (半導体試験・検査・分析装置)
- 離型プロセスを不要としたレプリカ転写プロセス (特設記事 マイクロマシン最前線)
- ナノインプリントにおけるプロセスの最適化技術--ナノインプリント評価装置「LTNIP-5000」 (特集 ナノテクノロジーの開発に有効な解析・評価ツール)
- リソテックのEUV用レジスト対応脱保護反応解析装置 (特集 リソグラフィ技術)
- ノボラック系ポジ型レジストにおけるプリベーク温度が現像特性に及ぼす影響
- ノボラック系ポジ型レジストにおける現像温度とレジスト特性との関係