データ駆動プロセッサによる実時間処理のためのプログラム割当手法(計算機システム)

概要

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本論文は,チップマルチプロセッサ型データ駆動プロセッサによる実時間処理の実現を目的とした,プログラム割当手法を提案している.本データ駆動プロセッサは,パイプラインが過負荷にならない限り,実行可能なプロセスを相互干渉なしに並列処理可能である.このとき,多重処理される個々のプロセスのターンアラウンドタイムは,同時に実行される他のプロセスに依存することなく,単一プロセスで実行した際の実行時間のまま維持される.したがって,プログラムの実行時間が見積り可能であり,更に過負荷が生じないようプログラムを各プロセッサに割り当てれば,実行時のスケジューリングなしに実時間処理を実現できる.本論文では,まず本データ駆動プロセッサにおけるプログラム割当問題を定式化する.次に,割当対象のプログラム・マルチプロセッサシステムの規模拡大に対するスケーラビリテイ及び時間制約の充足能力に優れるプログラム割当手法として,リストを用いた発見的アルゴリズムと遺伝的アルゴリズムとを組み合わせた手法を提案する.更に,通信プロトコル処理を割当対象とした実験を通じ,本プログラム割当手法の有効性を実証する.
社団法人電子情報通信学会の論文
2003-10-01