18. ニューロン内ペロキシデース蓄積量の時間的変動に関する定量的観察 : 顕微測光法を用いて
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概要
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西洋ワサビペロキシデース(HRP)の軸索内逆行輸送について, 詳細に検討を加えるため, HRP投与後, 神経細胞体に貯留してくる反応顆粒の量的変動を顕微測光法を用いて経時的に観察測定し, 蓄積量の定量化を試みた。材料はラットの黒質・線条体路を用い, 50%HRP溶液1μlを線条体中央部に投与した。実験ラットは2時間から6日にわたる各種の生存期間ののち, 麻酔下に注入固定を行った。切片は暗視野コンデンサーにて照明し, 個々のニューロン内IIRP顆粒群の光度をZeiss Photometer 01 Systemにてスポット測光を行った。結果 : 2時間例では反応顆粒は認められないが, 3時間例では乳頭体後部から脚間核前端部のレベルで, 黒質の内側部に微弱な反応顆粒を有する細胞が出現した。この顆粒は時間とともに増加し, またそれを含有するニュロンの数も増加するが, ほぼ10〜12時間でピークに達し, その後24時間までは大きな変動を示さなかった。12時間例のニューロンでは4時間のものの約10倍の測定値を示した。反応顆粒は2日以降, 時間とともに減少し, 4日例では微弱ながら認められたが, 5, 6日例ではまったく認められなくなった。
- 日本組織細胞化学会の論文
- 1977-10-20
著者
-
佐野 豊
京都府立医大・第1解剖
-
水川 公直
京都府立医大、解剖
-
松浦 忠夫
京都府立医科大学 解剖学教室
-
野条 良彰
京都府立医大・第一解剖
-
松浦 忠夫
京都府医大・第一解剖
-
松浦 忠夫
明治鍼灸大学・解剖学教室
-
水川 公直
岡山大学・医・1解剖
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