55. ネコ脊髄におけるアミン線維終末の分布について
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概要
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中枢神経系におけるカテコルアミン線維の分布に関する研究は、近年詳細に行われてきているが、脳に比し脊髄については、なお十分ではない。そこで今回はネコをもちいて、頚髄、胸髄、腰髄、仙髄各レベルにおけるカテコルアミン線維の分布と、その特徴について、Falck・Hillarp蛍光法と2%glyoxylic acid灌流固定との併用法を利用して研究した結果について述べる。個々の分節について前柱領域では、主としてNA線維とその終末が網目状に密な分布を示すが、後柱では散在性で疎な分布を示した。それらに対して、側柱ではアミン線維の分布はもっとも密でnoradenarineとserotonineの両種の終末が側角細胞に纒絡していた。胸髄では、一定の間隔をおいて後灰白交連を通過する明瞭なアミン線維束の存在が特徴的であった。それらは両側の側柱間を連絡して走行していた。さらに仙髄では、後柱基底部に接する側索に、常に強い蛍光線維があり、また中心管直背部より背側中隔に沿って背側にのびる顕著な、数珠状の線維束の存在が認められた。
- 日本組織細胞化学会の論文
- 1978-11-01
著者
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