31. ラット脳及び下垂体におけるα-エンドルフィンの局在について
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概要
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エンゲファリン, エンドルフィンは中枢神経系に存在するモルフィン様物質として同定され, 最近その脳内分布が免疫学的に検討されている。本研究ではラット脳及び下垂体を材料とし, α-エンドルフィン(α-E)の分布を免疫組織学的に調べた。脳内においては視床下部の弓状核に相応してα-E陽性の西洋梨状の細胞が認められた。吻側では脳室の下方で広く正中に, 中間部では脳室より離れて両外側に, 乳頭体直前部では脳底に近く正中及び旁正中部に広く分布していた。エンケファリン陽性の細胞が脳内に広く存在するとの報告と異なり, 間脳ではα-E陽性の細胞は弓状核に限局することがわかった。細胞体の分布については, β-エンドルフィンについての報告とよく一致していたが, 本研究では神経線維は認められなかった。下垂体では中間葉が明確に陽性であったが, 反応は光顕レベルでは特定の細胞に限局せず, 一様な分布を示した。後葉は常にα-E陰性であった。前葉では固定条件により不整形のα-E陽性の細胞体を高頻度に検出できた。今回, α-E陽性とした細胞がACTH細胞である可能性があり, 検討していく必要がある。
- 日本組織細胞化学会の論文
- 1978-11-01
著者
-
井端 泰彦
京都府立医科大学第二解剖学教室
-
井端 泰彦
日本組織細胞化学会
-
小幡 裕子
京府医大 解剖
-
佐野 豊
京都府立医大・第1解剖
-
田中 実
京府医大 解剖
-
渡辺 憲二
京都府立医大、解剖
-
田中 実
京都府立医大、解剖
-
小幡 裕子
京都府立医大 解剖
-
矢内原 昇
静岡薬大 生物薬品化学
-
矢内原 昇
静岡県立大・薬・生物薬品化学
-
田中 実
京都府立医大第二解剖
-
渡辺 憲二
福井医大・解剖学
-
井端 泰彦
京都府立医科大学 第2解剖
-
井端 泰彦
京都府立医科大学
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