AFP産生ヒト生殖細胞腫瘍の実験的研究 : 放射性ヨード標識杭ヒトAFP特異抗体による腫瘍イメージングについて

概要

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著者らは,精製抗ヒトAFP特異抗体(antihuman AFP specific antibody: AAA)を利用して,ヒト生殖細胞腫瘍の診断および治療の基礎的検討を行っている.今回診断面での応用として,AAAに放射性物質(^<125>I,^<131>I)を標識したものTcanning agentとし,腫瘍陽性イメージの描出を試みた.すなわち基礎的検討として,著者らが保有する担癌ヌードマウス(JTG-1)に^<125>I標識AAA 0.68mg,12μCiを注射し,1,3,5,8日目にNuclear Chicago社製PHO/Gamma HP-Scintillation Camera Pin Hole Collimatorで全身スキャンを行い,その成果のうえに立って,転移を有するAFP産生ヒト睾丸腫瘍例2症例に^<131>I標識AAA 0.2mg,415μCiを注射し,1,3,5日目にSearle製,PHO/CON TM Multi-Plane lmager Systemを用いて全身スキャンを行った.AAAの腫瘍親和性については,蛍光抗体染色法直接法およびautoradiogramで確認した.担癌ヌードマウスに対して行った腫瘍陽性イメージングでは,^<125>I標識AAA投与後3日目以後,back-groundの消失に伴い腫瘍実質への集積が増強し,明らかな腫瘍陽性イメージが描出された.転移を有するAFP産生睾丸腫瘍例2症例に対して行った腫瘍陽性イメージングでは,満足出来る腫瘍陽性イメージを得ることは出来なかった.
社団法人日本泌尿器科学会の論文
1981-12-20