ミニカラム濃縮法による環境水中の微量フェノール類の高速液体クロマトグラフィーによる迅速定量
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概要
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ジメチルフェネチルシランを化学結合させたシリカゲルをミニカラムに充てんし,このカラムで環境水中のフェノール類を捕集・濃縮し,HPLC用分析カラムに導入して分離し,蛍光検出器(Ex:275nm.Em:300nm)で定量する方法について検討した.HPLC装置は,試料注入用高圧六方バルブのサンプルループにミニカラムを装着し,バルブの切り換えによって溶離液をミニカラムに通し,濃縮試料を分析カラムヘ導入できるようにして使用した.試料をリン酸でpH4に調製し,メンブランフィルター(0.45μm)で濾過して試験溶液とする.この試験溶液0.1〜2mlをシリンジで,高圧六方バルブに装着したミニカラムに通してフェノール類を濃縮する.溶離液の流路を切り換え,濃縮試料を分析カラムに導入し,フェノール類を分離,保持時間で同定,ピーク面積で定量した.本法によるフェノール類の検出限界は0.1〜0,2ngで,2mlの試料を濃縮した場合の定量限界はフェノール,o-,m-,p-クレゾールで0.05μg/1,キシレノール類でO.1μg/lであった.又,lμg/l濃度となるようにフェノール類を添加した実試料の回収率はそれぞれ90.0〜107%で,相対標準偏差(n=5)は2.0〜6.0%であった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1987-10-05
著者
-
中本 雅雄
大阪府公害監視センター
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高見 勝重
大阪府公害監視センター
-
望月 京司
大阪府公害監視センター
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加茂 智子
大阪府公害監視センター
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杉前 昭好
大阪府立工業技術研究所
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望月 京司
大阪府公害監視セ
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加茂 智子
大阪府公害監視セ
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中本 雅雄
大阪府公害監視セ
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