塩化ビニル樹脂中における有機スズ化合物のガスクロマトグラフィーによる定量
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概要
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塩化ビニル樹脂などにおける有機スズ化合物をテトラアルキル化して炎光光度検出器(FPD)付きGCで分析する方法について検討した.塩化ビニル樹脂をテトラヒドロフラン(THF)に溶かし,水浴中で還流冷却器をセットし,ブチルスズ化合物を抽出した.抽出液中の有機スズ化合物はプロピルマグネシウムブロミドのTHF溶液を加えてプロピル化し,反応溶液に残存する過剰のグリニヤール試薬を0.5M硫酸で分解した後,生成したテトラアルキルスズ化合物はヘキサンで抽出した.抽出液を〓過した後,脱水,濃縮してGC用試験溶液とした.試験溶液をキャピラリーGC-FPD(600-nm透過フィルター付き)で分析,保持時間で同定,ピーク高さで定量した.本法による有機スズ化合物の検出限界は,塩化物換算で0.1ngであり,定量限界は,樹脂1gを処理した場合2μg/gであった.又,9種の有機スズ化合物による添加回収実験の回収率は88.3〜99.6%,測定値の相対標準偏差はそれぞれ2.7〜6.8%であった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1988-03-05
著者
-
山崎 裕康
大阪府公害監視センター
-
奥村 為男
大阪府公害監視センター
-
中本 雅雄
大阪府公害監視センター
-
高見 勝重
大阪府公害監視センター
-
奥村 為男
大阪府環境情報センター
-
中本 雅雄
大阪府公害監視セ
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