液-固抽出/ガスクロマトグラフィーによる水質試料中の超微量フェノール類の定量
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概要
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水質試料中における微量フェノール類を,ポーラスポリスチレン-ジビニルベンゼン共重合体を充てんしたカートリッジで濃縮し,更に陰イオン交換樹脂を充てんしたカートリッジで抽出・精製した後,アセチル化してGCで分析する方法について検討した.試料水に亜硫酸ナトリウムとリン酸を添加し,ポーラスポリスチレン-ジビニルベンゼン共重合体を充てんしたカートリッジに通水してフェノール類を濃縮した.濃縮したフェノール類はメタノールで溶離させ,更にこの溶離液を陰イオン交換樹脂を充てんしたカートリッジに通してフェノール類を吸着させた.メタノールでカートリッジを洗浄した後,樹脂に吸着したフェノール類はIM塩酸-メタノールで溶離させ,無水酢酸でアセチル化した後,ジクロロメタンで抽出,水素フレームイオン化検出器付きキャピラリーGC(FID-GC)及びGC/MS(選択イオン検出:SIM)で定量した.本法によるフェノール類の検出限界はFID-GCで0.1〜0.2ng,GC/MS(SIM)で1〜2pg,20lの試料を分析した場合の定量限界はそれぞれ20ng/l,0.2ng/lであった.又,回収実験におけるフェノール類の回収率は65.4〜101.8%,その相対標準偏差は1.3〜12.1%であった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1988-07-05
著者
-
山崎 裕康
大阪府公害監視センター
-
奥村 為男
大阪府公害監視センター
-
中本 雅雄
大阪府公害監視センター
-
高見 勝重
大阪府公害監視センター
-
奥村 為男
大阪府環境情報センター
-
中本 雅雄
大阪府公害監視セ
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