高周波誘導結合プラズマ発光分光分析法による河川水,工場排水中の多元素の同時定量
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概要
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高周波誘導結合ブラズマ-発光分光分析法による河川水,工場排水中の10元素の同時定量法を検討した.高周波電力1.6kW,プラズマ内測光位置をコイル上16mmとし,ネブライザーにはガラス同軸型噴霧器を用いた.検出下限はベリリウム0.0003ppm,亜鉛0.0009ppm,鉛0.03ppm,カドミウム0.002ppm,ニッケル0.004ppm,マンガン0.0005ppm,鉄0.002ppm,クロム0.002ppm,バナジウム0.003ppm,銅0.004ppmであった.分析精度は検出下限値付近で±(30〜50)%であったが,濃度が高くなるにつれて±1%以下にまで上昇し,実際の検水中の鉄,マンガン,亜鉛,ニッケルについては±1%以下,銅,クロムについては±5%以下,その他のほとんどの元素についても±10%以下の分析精度で定量できた.正確度は共存する塩濃度の影響を受け,塩濃度の増加とともに低下した.これは粘度などの試料溶液の物理的性状の変化に起因する物理的干渉であり,塩濃度が5000ppm以上の場合には定量値の補正が必要であった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1979-09-05
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