誘導結合高周波プラズマ-発光分光分析法による河川水,下水,家庭排水中のリンの定量
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概要
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P I 213.62nm(二次)について,近接線との重なりによる妨害,ストレーライトによる妨害を詳細に検討するとともに誘導結合高周波プラズマ-発光分光分析法を河川水,下水,家庭排水中のリンの定量に適用し,良好な結果を得た.共存元素としての銅,鉄のスペクトル線との重なりによる妨害は実際試料では認められなかった,しかしアルゴン,NOのスペクトル線との重なりによる妨害は顕著であり,しかもプラズマから放射されるアルゴンのスペクトル線はその波長がMIT波長表の記載値よりも長波長側にシフトしていることが分かった.しかしこれらの妨害は高周波電力,アルゴン流量,プラズマ内測光位置などのプラズマ作動条件を適正に設定することにより最小限に抑えることができた.又,バックグラウンドが検水中のマグネシウム濃度の増加につれて直線的に上昇し,これが河川感潮部で採取した河川水試料を分析した場合,大きな正の誤差を与える原因となった.従って,試料前処理段階で検水を陽イオン交換樹脂カラムに通し,マグネシウムをあらかじめ除去しておくことが必要であった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1980-08-05
著者
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