生体高分子のポストカラム誘導体化高速液体クロマトグラフィーにおける蛍光偏光解消法の有用性
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概要
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生体高分子のポストカラム誘導体化高速液体クロマトグラフィー(HPLC)における検出手段としての蛍光偏光解消法の有用性について, 基礎的研究を行った.本研究を遂行するために, ラット肝臓ホモジネート中の脂肪酸結合タンバク質(FABP)のポストカラムHPLC分析法を利用した.ホモジネート中のタンバク質をゲル浸透カラム(TSKgel G2000 SW_<XL>)クロマトグラフィーにより分離し, カラムからの溶出液にポストカラム試薬(脂肪酸残基を有する種々の蛍光プローブ)を導入し, 生じた蛍光を通常蛍光法及び蛍光偏光解消法で検出した.蛍光偏光解消法は, 通常の蛍光検出器に偏光子及び検光子を装着して行った.その結果, 蛍光偏光解消法により, 遊離型プローブに基づく蛍光は, タンバク質結合型プローブに基づく蛍光に比べ著しく消光した.更に, タンバク質の分子量が大きいほど消光の度合いが小さく, 従って相対的に蛍光が大きくなった.これらの結果は, 蛍光偏光解消検出法が通常の蛍光検出法に比べ, 生体高分子のボストカラム HPLCにおいて有効になりうることを示している.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1995-07-05
著者
-
山口 政俊
福岡大学薬学部
-
中村 優
福岡大学薬学部薬品分析学教室
-
石田 淳一
福岡大学薬学部薬品分析学教室
-
阿部 一智
福岡大学薬学部薬品分析学教室
-
石田 淳一
福岡大 薬
-
石田 淳一
福岡大学薬学部
-
山口 政俊
福岡大学薬学部薬品分析学教室
-
中村 優
福岡大学薬学部
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