分子内エキシマー蛍光の発現に基づく誘導体化分析法の開発
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概要
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分子内ユキシマー蛍光誘導体化とは,多官能性の被検物質をピレン試薬で多点標識することにより,ピレン通常の蛍光波長(モノマー蛍光;360〜420nm)より長波長域のエキシマー蛍光(440〜540nm)を発することを可能とした誘導体化法のことである.エキシマー蛍光領域で蛍光検出することにより,複数官能基を有する特定化合物のみを選択的に分析することが可能である.一方,試料中の夾(きょう)雑成分に由来する一点標識体や蛍光性の誘導体化試薬はピレンモノマー蛍光のみを発するので,通常の蛍光誘導体化分析において支障となるこれらからの妨害は受けない.この方法論に基づいて,ポリアミン,ポリフェノール,ポリカルボン酸のような多官能性化合物の分析法を開発し,生理活性化合物,医薬品,環境ホルモンなどの簡便,高感度かつ高選択的な定量を可能とした.本稿では,分子内エキシマー蛍光誘導体化法の原理と,そのバイオメディカル分析科学領域への展開について紹介する.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 2006-04-05
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