電極分離型水晶発振子の液体中での振動数特性(<特集>センサー)
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概要
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水晶発振子の一方の電極をはがし, その代わりに, 水晶板との間に一定の間隔をおいて, 白金板電極を設置した電極分離型水晶発振子を作製し, その間げきに液体を満たした場合の振動数特性を検討した.電極分離型水晶発振子は, 水晶板と白金板電極との間げきを5.3mm以下にし, 液体を満たすと発振し, そのときの基本振動数は溶液の比導電率の増加と共に大きく減少した.非電解質溶液に対する振動数の変化(ΔF)は, 次式に従って, 溶液の密度(ρ)及び粘度(η)の増加と共に減少した.ΔF=α(√<ρη>-1.0).α=比例定数.有機溶媒を満たした場合には, 溶媒の密度, 粘度及び比誘電率に依存して変化し, この変化量は, 両電極とも水晶板に金属を蒸着した普通の水晶発振子のそれよりも数倍大きくなった.又, 水晶板に物質が付着すると, 振動数が変化した.従って, 電極分離型水晶発振子は, 液性に対する小型検出器として利用できると同時に, 従来の水晶発振子と同様に重みセンサーとしても利用できる.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1990-11-05
著者
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