封管燃焼法による有機硫黄のサブミリグラム定量
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概要
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有機硫黄の微量定量は燃焼管法かフラスコ燃焼法が用いられているが, 試料が1mg以下になると精度維持がしだいに困難になる. 数年前有機ハロゲンの定量に封管燃焼法が提案され, ここでは閉鎖器中で少量の純酸素による完全分解と操作中外部からの成分汚染や損失が全くない点が評価された. この方法を有機硫黄の定量に応用しようとしたが, ハロゲンのときに用いた外径8mm, 内径6mm, 長さ15cmの封管では酸素が不足で, 燃焼ガス中のSO_2をできるだけSO_3に酸化するためには, 外径10mm, 内径8mm, 長さ18cmのものが必要であった. 分解条件としては燃焼温度580℃, 燃焼時間20分で良い. 又, 封管の針端を吸収液中で破壊して吸収液を導入するが, 吸収液には3%過酸化水素水を用い, 10分で吸収は完了することが分かった. 吸収液にはカルボキシアルセナゾを指示薬に加え, 0.005 mol/l過塩素酸バリウム標準液で光度滴定した. 本法は燃焼, 吸収を数点まとめて行えば一日20〜30本の分析が可能である.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1998-04-05
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