仮想空間構築のための3Dオブジェクトデータベース

概要

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VRMLの登場によってコンピュータ上での3D仮想空間に関する関心が高まっている。3D仮想空間を構築するためには素材となる大量の3Dデータが必要となり, そのデータベース化の研究が広く行われている。3D仮想空間内では実現不可能な空間を作成する事が可能であり, 実写映像と組み合わせて新しい映像の作成が可能となる。既に放送業界では仮想スタジオと呼ばれる仮想空間と実写映像を合成して映像を作成するシステムが使用され始めている。これは3D仮想空間をスタジオのセットとして利用するものであるが, 現状のシステムは仮想スタジオを構築するためのデータベースが整備されておらず, それぞれの素材の3Dデータが十分に再利用されているとはいえない。また, 複雑な動作をする仮想物体や仮想人物キャラクタの利用も十分ではない。現在, 我々は仮想スタジオのためのデータベース化と作成したデータのインターネットでの流通について研究を行っている。本稿ではこれらの仮想物体や仮想人物キャラクタを配置した仮想スタジオを構築するための3Dオブジェクトとそのデータベースの概念について述べる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1997-09-24