オブジェクトの配置に基づく視覚的検索要求記述

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近年, 文書などをはじめとする大量の情報が生成, 流通している。その中から迅速かつ的確に目的の情報を選り分ける要求が高まっている。これらの要求に応えるためになされているのが, 情報を視覚的に扱う研究と, 情報の内容を扱う研究である。本研究では情報を視覚的かつ内容的にとらえる情報検索の視覚的利用者インタフェースに対する新しいアプローチを提案する。視覚的利用者インタフェース(Visual User Interhce)が注目されてきている。これは, 視覚的インタフェースによって, キーワードを用いた従来のインタフェースの限界が克服できる可能性があると期待されるからである。そのため, VIBE, PITS, Semantic Spaceなど, 多くの研究がなされている。また, 情報の内容に基づいて取捨選択を行うための研究としては, Latent Semantic Indexing (LSI)や, 意味の数学モデル)などが知られている。本稿では情報検索の視覚的利用者インタフェースに対する新しいアプローチを提案する。我々のアプローチは次のような特長を備えている。1. オブジェクトのベクトルを並べた行列を特異値分解して, 直交した特徴ベクトル空問を構成する; 2. 多次元のオブジェクトベクトルを2次元平面の入力インタフェースで指定する; 3. 利用者はシステムの用意した平面に対して検索目標の指定を行うのではなく, 平面自体も自由に記述する; 4. 一般のベクトル検索モデルでは検索目標からの距離情報のみを用いて検索をおこなうが, 方向の情報も利用する; 5. Fast Mapアルゴリズムを改良した手法に基づく, 我々は提案した利用者インタフェースについてプロトタイプシステムを試作して, 小規模な文献集合を用いて実験を行ったので, その結果についても報告する。
1997-09-24

オブジェクトの配置に基づく視覚的検索要求記述

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