プロセッサ間交信評価システムMILLの並列計算機への実装

概要

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並列計算機シミュレータは並列計算機アーキテクチャや並列アプリケーションの詳細で且つ実際的な性能を検証する手段として用いられる。しかしながら、対象とする並列計算機システムのプロセッサ規模に比例してシミュレーションに要する時間が増大するため、高速化に対する要求は強い。並列処理による高速化はそのうち最も有望な方法の一つである。プロセッサ間交信評価システムMILL(Multiprocessor system Instruction Level simuLator)は数十台規模のプロセッサ装置を持つバス結合型並列計算機をCPUのインストラクションレベルでシミュレートするシステムであり、キャッシュシステムやプロセッサ間交信機構の評価に用いられている。しかしながら、インストラクション毎にプロセッサをエミュレートするためにシミュレーションに莫大な時間が費されてきた。そこで、本研究では処理時間の短縮を目的とした並列化を行ない並列計算機に実装を行なう。また、効率の良い並列処理を実現するための鍵となる時刻管理機構には、分散時刻管理機構であるコンサーバティブ法の問合せに基づく方法を改良したアルゴリズムを採用し、時刻管理のオーバヘッド低減を試みた。本報告ではMILLの並列計算機への実装と評価について述べる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1995-03-15

プロセッサ間交信評価システムMILLの並列計算機への実装

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