冗長情報を利用した手書き住所読み取り知識処理の一評価
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概要
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一般に, 記入枠制限のない文字列の読み取りでは単独文字の切り出しや認識が困難であり, 読み取り対象依存の知識を用いた「知識処理」による文字認識候補の選択/修正が不可欠である. 住所に関しては従来から, (1)地名の階層関係制約, (2)丁目以下が数字と区切り記号の並びから成るという規則, (3)地名ごとの丁目以下の値範囲制限, などの知織を使った「知識処理」が提案されている. また, その一部は帳票読み取り, 郵便宛名読み取りなどですでに実用化されている. しかし, 個別文字の激しい変形や隣接文字の接触・入り組みが起こった場合, 特にそれが丁目以下の数字部分に発生した場合には, 文字候補を選択/修正するに十分な情報がなく, 誤読あるいは棄却を正読とすることが非常1こ難しい. これに対し文献[3]では, 従来とは別角度からの知識処理のアプローチとして, 読み取り対象文字列を構成する要素単語間の冗長情報を利用した方式を提案した. この方式は, 文字認識が不完全であっても, そこからあいまい一致で抽出した要素単語群と正解テーブルとを照合することにより, 認識結果を補正できるという頑健性を持つ. 本稿では, この提案方式の効果に関する一評価実験の結果を報告する.
- 社団法人情報処理学会の論文
- 1997-03-12
著者
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