プロセスグループに基づいたスケジューリング方法
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概要
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現在の計算機システムは、大規模な主記憶を持つとともに、複数のCPUから構成された高性能なものとなってきている。一方、テレビ会議等のマルチメディア応用では、大量のマルチメディアデータのリアルタイム処理が必要となってきでいる。応用を高速に処理する方法として、応用を複数のプロセスに分割し、並列実行、インタリープ実行を行なうことがある。このためには、分割された複数のプロセスが、同時に実行しなければならない同時性、複数のプロセスが連続して動作せねばならない連続性が満足される必要がある。これまでのオペレーティングシステムでは、こうしたプロセス間の関係を考慮したスケジューリングがなされていないために、時間制約を持った応用を高速に処理できないことが間題となっている。例えば UNIX System Vで採用されているround robin with multilevel feedback方式では、プロセスの優先度順にスケジューリングされている。優先度は実行可能状態ヘ遷移した理由によって与えられる。本論文では、1つの応用を実現するプロセスの集合に対して、プロセス間の関係を満足するようにCPUを与えるスケジューリング方法について論じる。グループに資源を割り当てる方法は文献[1, 2]で議論されている。プロセスグループ内の各プロセスが独立に資源を獲得することを許すと、グループ間にデッドロックが発生する。文献では、それの解決方法について論じている。しかし、プロセス間の関係である同時性、連続性については論じられていない。本論文は次のように構成される。2章ではシステムモデルを述べる。3章で本研究で提案するスケジューリング方法について述べる。4章で本研究で提案するスケジューリング方法の評価を行なう。5章でまとめを示す。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1997-03-12
著者
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