SSS(Simple Serial Synchrnonized)スイッチングアーキテクチャ

概要

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多段結合網(Multistage Interconnection Network:MIN)は中規模(数百、数千プロセッサ)の並列計算機におけるプロセッサとメモリ間の結合機構として、長年研究が続けられてきた。従来のMINでは、メモリに対するアクセスはバケットの形でスイッチングエレメント(多くは2x2)間をビットバラレル(8-64bit)で転送される。MINのトボロジはOmega網などのブロッキング綱で、エレメントスイッチ内で衝突が起きた場合、片方のバケットはエレメントスイッチ内のバッファに格納される。このようなのMINは交信負荷の偏りに対する性能低下が大きく、特に、プログラム中に同一メモリ番地へのアクセスが集中すると(Hot Spot)、ネットワーク全体が飽和し性能が大幅に低下する現象(Tree Saturation)が指摘されている。また、動作の複雑さと、ピンネックにより、高密度実装に困難が伴う。そこで我々は、単純なエレメントから成るノンブロッキングまたはそれに近い能力を持つネットワークに、逐次的に同期してバケットを入力する新しいクラスのMIN、SSS(Simple Serial Synchronized)-MINを提案し、実装中である。本報告では、その性能とハードウェアを従来型のMINと比較する。
一般社団法人情報処理学会の論文
1992-02-24