分散環境における障害状況と障害対処

概要

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複数の計算機を高速通信路で結合することにより構成される分散処理システムが、様々な分野で利用されている。これらのシステムには高い信頼性が求められており、これを実現するためには、障害に対してシステムが適切な対処を行ない、正常な運用を継続できるようにする必要がある。筆者らは、分散型リアルタイムオペレーティングシステムDIROS(DIstributed Real-time Operating System)をベースとして、分散処理OSの障害対処方式について検討している。分散処理システムでは、資源アクセスは処理モジュールや通信路等の複数の構成要素を経由して実行される。そのため、集中処理システムに比べて処理が複雑である。また、各構成要素は物理的に離れた位置にあり、互いに独立して動作するため、障害に関する情報が得られにくい。したがって、障害が発生したときには、各構成要素が協調して障害に対処することが重要である。このためには、各構成要素について、その状態や相互関連および障害対処方式を明らかにする必要がある。本稿では、分散処理システムにおける資源アクセス処理をモデル化し、障害発生時の各構成要素の状況と障害対処について考察する。
社団法人情報処理学会の論文
1992-02-24

分散環境における障害状況と障害対処

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