ニューラルネットワークを用いたジャズセッションシステム : ニューロミュージシャン
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概要
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我々は,人間の感性のような理屈では言い表わしにくい情報を扱うことができるコンピュータの開発を目指している.音楽は人間の感性表現の中の一つであり,工学的にも興味深い分野である.音楽は長い歴史の中で構築されてきた理論的な面をもっているため,人工知能的なアプローチからの研究が盛んに行われているが,感性的な情報をどのような処理するかという問題を抱えている.ニューラネットワークは人間の直感的な処理を模倣できるのではないかと考えられている.特に人間の直感的な処理を必要する音楽の形態に「セッション」と呼ばれる即興の掛け合い演奏があり,演奏者は互いに影響を受け合いながら演奏を展開してゆく.そこで我々は,セッションにおいてニューラルネットワークを感性的な情報の処理を行う部分に適用し,人間対人間のセッションを,相手をコンピュータの置き換えることによって実現させることを試みた.まず,我々はリズムに関する情報か扱うことにより,人間とコンピュータが実時間でドラム間のセッションを行うことができるシステム「ニューロ・ドラマー」を開発した.次に,メロディに関する情報を扱うことにより,メロディ楽器間のセッションを行うことができるシステム「ニューロ・ミュージシャン」を構築した.本稿では,後者の「ニューロ・ミュージシャン」についてその概要および構成について報告する.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1992-02-24
著者
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村上 公一
(株)富士通研究所
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渡辺 和之
(株)富士通研究所
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西嶋 正子
(株)富士通研究所
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柿橋 正憲
(株)富士通研究所
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村上 公一
(株)富士通研究所ヒューマンインタフェース研究部
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西嶋 正子
(株)富士通研究所ヒューマンインタフェース研究部
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