単語の意味に関する概念ベースの構成最適化

概要

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辞書等から機械的に獲得できる情報をもとに、言葉(単語)の意味に関する概念ベースを構築し、これにより概念間の類似性判別を実現すべく研究している。この概念ベースでは、各概念(単語)はそれに関連する概念を属性とし、その関連の強さを属性値としている。具体的には、各概念に対する辞書中の定義文あるいは説明文を形態素解析して得られる独立語を、その概念の属性としている。また、属性値は定義文等でのその独立語の出現頻度をもとに算出している。従って、各概念は総概念数に等しい次元数のベクトルで表されることになり、概念間の類似度はこのベクトル間の内積をもとに算出している。この場合、属性となる概念群には同義語が存在すること、充分な数の関連属性が得られないこと等から、より上位の概念を属性として選びベクトルの次元数を減らした方が、精度の高い類似度が得られると考えられる。ここでは、この類似性判別能力の観点からどの程度上位の概念を属性として選ぶべきか、すなわち属性数に関する概念ベース構成の最適化について、解析的および実験的に検討した結果を報告する。
社団法人情報処理学会の論文
1996-09-04