分散型ソフト開発環境の性能向上に関する一考察

概要

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ワークステーション(WS)の利用形態の一つとしてサーバ・クライアント型がある。この形態では、サーバとしてのWSとクライアントとしてのWSがLANで結ばれる。そして、クライアントのOSやデータファイルはサーバで管理され、ジョブは主にクライアントのCPUで実行される。この形態では、LANを介してサーバとクライアント間で通信が常時行われるので、クライアントの構成やサーバの構成が大きく性能に影響を及ぼす。筆者らは、先に以下に示す結果を報告した。クライアントのメモリが少ないと、ジョブのスワッピングが頻発するので、システムの応答が遅くなる。ジョブのスワッピングを減らすには、クライアントのメモリの増設が効果的である。今回、筆者らは、最近クライアントで利用されるようになってきたSwapディスク(ローカルディスクをSwapに利用する方式)が性能向上に効果があるかどうか評価した。その結果、以下のことが分かった。クライアント数が少ないと、SCSIのSwapディスクは性能向上に効果がない。性能向上にはメモリ増設の方が効果的である。
一般社団法人情報処理学会の論文
1990-03-14