提案型ユーザインタフェースを有する文書作成システム

概要

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DTP(Desk Top Publishing)システムは近年、非専門家向けの出版システムとして注目を集めている。しかし、現在のDTPシステムは、ユーザが必要な指示を一つ一つ与える直接指示型が多いため、機能が高くなるにつれ操作が複雑になるという問題が発生している。また、レイアウトの完成度を高くするためには、ユーザが文書のレイアウトに関する知識を持つ必要があった。そのため、一般のユーザには使いづらくなる傾向があり、一部のシステムではスタイル・シートを用意するなど、レイアウト操作を支援する新しいインタフェースへの関心が高まっている。これに対し、我々は、標題、著者名、章、節などの論理構造と、図表の参照関係を自動的に抽出し、これらの構造を使って、従来人手で行っていたレイアウトの操作を支援する、「文書自動レイアウトシステム」の開発を行ってきた。このシステムでは、自動的に文章や図表をレイアウトすることができるが、生成されるレイアウトはシステムが一意に決定していた。しかし、特に図表の配置では、ユーザの要求として、対話的なインタフェースによりレイアウトを決定する機能が必要であることがわかった。今回このような問題に対処するため、我々は、提案型ユーザインタフェースを有する文書作成システムを開発した。このシステムは、文書の論理構造を認識し、レイアウト知識を用いて適切なレイアウト案を複数生成、呈示することにより、より少ない操作でユーザの意図に合ったレイアウトを得ることができる。本報告では、提案型ユーザインタフェースと、これを実現するために本システムで用いた、レイアウト構造生成方式について述べる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1990-03-14

提案型ユーザインタフェースを有する文書作成システム

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